たまに、というか結構頻繁に死んだ高校の同級生について思い出す。
いつだったか忘れたが何年か前にどっかのサイクリングロードで自分の体に火をつけて死んだらしい。
むちゃくちゃな死に方だ。

彼とは在学中にもほぼ接点がなくほとんど話したことがなかったので、高校を卒業してからは彼のことを一切思い出すこともなかった。
だから大学を卒業して数年後に彼と仲が良かった友人づてに彼の死を聞いた時も悲しいという気持ちは全然なかったが、僕にとってかなり衝撃的な出来事ではあったらしく、それからは頻繁に彼のことを思い出すようになった。
思い出すのは主に誰かの死についてのニュースに触れた時だが、ふとした瞬間に思い出すこともある。何年か前に仕事でパチンコを初めて打った時、ハンドルを持ちながらなぜかずっと彼のことを思い出していた。たぶんパチンコが全然面白くなかったからだと思う。今後もやらないだろう。

今懸命に高校時代の彼と僕との具体的なエピソードを思い出そうとしたが、まったくなかった。でも彼が使っていたワックスがなにかは思い出した。アリミノのスパイスシスターズ
。「へえ、おしゃれな人はこれを使うんやな」と当時の僕はおしゃれになりたくて、おしゃれな人の整髪料をチェックしていたので覚えていた。

その時彼はまだ生きていて、髪を逆立てていたんだなあと思った。

mu