こんにちは。
しおひがりです。
急に思い立ったんで今回は村上春樹のおすすめの小説を紹介しますね。

説明も不要でしょうが、村上春樹は毎年のようにノーベル文学賞候補にも挙げられている世界的な小説家です。世界的な評価を受ける一方で、読んだことない人の中には「なんか変な作家」みたいなイメージを持っている方もいるんじゃないでしょうか。「やれやれ」、「~と僕は思った」という独特の文体、主人公が秒でセックスするやたらエロい展開、登場人物がすぐスパゲッティ茹でる、などなど。結論から言えばまあこのイメージはぶっちゃけ間違ってないです。典型的な村上春樹作品の主人公は、すぐやれやれとため息をつき、秒でセックスし、スパゲッティを茹でます。
しかしもちろんそれだけの作家ではないんですね。やれやれスパゲッティセックス(YSS)オンリーでは世界的に評価されるわけがありません。
洗練された美しい文章、比喩の巧みさ、都会的で洒落た世界観…などなど村上春樹作品の魅力はちょうど5京個あるんですが、ここで僕がつらつら書いたところで全然伝わらないかと思うので、興味のある方にはぜひ実際に読んで頂きたいです。

ということで前置きが長くなりましたが、村上春樹入門編としてオススメの短編作品を1つ紹介します。
『4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』という作品です。
もうタイトルが最高ですね。『カンガルー日和』という書籍に収録されています。

カンガルー日和 (講談社文庫)
村上春樹
講談社
2018-08-03


~あらすじ~
4月のある晴れた朝、原宿の裏通りで「僕」は100%の女の子とすれ違う。「僕」がなんて声をかけるべきかを考えているうちに彼女は通り過ぎてしまい姿を見失う。その後、どう声をかけるべきであったか、あの時のことを思い返す「僕」。彼女に伝えるべきであった「昔々」で始まり「悲しい話だと思いませんか」で終わる長いセリフを嚙みしめる。

という感じのお話。
この「長いセリフ」がむちゃくちゃおしゃれなんですよね。
作品自体はとても短くて5~10分もあれば読み終わってしまうくらいの文量なんですが、「村上春樹感」はこれでもかというくらいビチビチに詰まっている傑作なので、雰囲気を味わうにはぴったりの作品です。村上春樹さん自身もこの作品は気に入っているようで、のちにこの作品の構想を膨らませて「1Q84」という大長編を書きあげています。ちなみに「1Q84」も超おもしろいです。めちゃくそ長いけど。

ところで最近、新海誠監督の「君の名は。」を見直したんですが、もしかしたらこの小説に影響を受けているんじゃないかな~と思いました。勘違いかもしれないけど。ちなみに新海誠監督も雑誌のインタビュー等を見る限り相当の村上春樹好きです。


今回は以上です。
「4月」はマジでめっちゃ短いけど超最高なのでぜひ読んでみてください。
気が向いたらまた別のオススメ作品についても書きますね。
それでは。

がり

今夜は帰ってほしくない京都人